ごあいさつ
山田純夫 社中「純星会」20周年記念にあたって
いよいよ二十周年を迎えることになりました。
長い間、会を支えて下さった方、故あって退会された方、苦楽の一部を
共にして参りました。深く感謝申し上げます。
十年十五年前、次のような文章を残しています。
その気持ちは今でもいささかも変わっておりません。
同じ空を目指す帰鳥は、同じ木に巣くうという意味の言葉があるそうですが、
私たちの間にはこうした因縁があるのかもしれません。
私たちは人間の根元的なもの、喜び、苦しみ、悩み、恐れ、怒り、恋、愛など
能を通して体験してきました。
いろいろな人生を体験してきたことになります。
この意味で同じ人生を歩む仲間と言えるのではないでしょうか。
私たちは避けられない「高齢」の路をたどっていきます。
それは「気力」との戦いだと思います。
「生き甲斐」となれば申し分ないのですが、この「気力」との戦いのための道具として
「この路」を知ったことを幸いに思います。
短い人生を長く生きるには、能の他はないと考えます。
今後とも皆さんとご一緒に歩き続けたいものと念願してやみません。
末尾にて恐縮ですが、ご協力下さいました流友の方々、
東京金剛会の先生方に深く感謝申し上げます。
山田純夫
プロフィール
山田純夫(やまだすみお)
シテ方金剛流能楽師。能楽協会会員。東京金剛会在籍。
1937年に鹿児島県にて生まれる。
金剛流ニ十五世宗家金剛巌、ニ十六世宗家金剛永謹、
奥野達也に師事。1960年に入門し、「石橋」「道成寺」「安宅」「望月」「卒都婆小町」等を開曲。
1985年 アマチュアの会『純星会』設立
1989年 玄人会(プロ)『潤星会』設立
金剛流による能会や国立能楽堂主催公演等、
関東を中心とし舞台への出演を務めている。
また、能楽ワークショップを行うなど、
能の普及活動にも力を入れている。
山田伊純(やまだいすみ)
能楽師 金剛流シテ方 宗家直門
公益社団法人能楽協会会員 京都能楽会所属
人間国宝・金剛流26世宗家金剛永謹のもと
9年間(住込み5年)の内弟子修業を終え独立
同志社大学文学部国文学科卒業
京都市在住。東京都武蔵野市生まれ。金剛流二十六世宗家・金剛永謹に師事。 金剛流の祖父山田純夫の指導のもと五歳で稽古を始め、六歳にて子方として初舞台を踏む。 十三歳まで五十番以上の子方を勤める。十八歳にて宗家直門として内弟子入門後、二十二歳で本格的な住み込み修行を開始。二十七歳で独立。 主な開曲は「石橋」「乱」「望月」など。
国際交流基金主催のモスクワ公演や寺社仏閣での勧進能、奉祝能を勤めるなど舞台外での活躍の場も広げている。 また舞台活動の傍ら、能楽教室やワークショップ、学校の非常勤講師の助手、youtubeを通じたユニット活動等、広く能楽普及にも尽力している。
➀公式サイト 金剛流能楽師 山田伊純 公式サイト
②ショップ ISUMI
③ブログ 伊純の或る日の事でございます / 能楽師日記
④youtube Noh — “雪 (Yuki/Snow)” [ENG SUB] by Isumi Yamada
リンク
潤星会の沿革
「潤星会(じゅんせいかい)」について
潤星会は金剛流の玄人会、演能団体です。金剛流は京都に宗家のある唯一の流儀ですが、当会は東京を活動拠点として1989年に金剛流能楽師の山田純夫が創立しました。以来、毎年 国立能楽堂において潤星会の演能会を主催し、流儀の発展と能楽普及に寄与しております。2019年に三十周年を迎えました。
●過去の助成事業 実績一覧
・「第33回 潤星会(能楽公演)」文化庁 ARTS for the future! (2021年6月)
・「第34回 潤星会(能楽公演)」文化庁 ARTS for the future! (2022年6月)
・「古都 ゆかりの能を知る -随心院と小野小町- (能楽公演)」京都府 古典芸能振興公演補助金(2023年12月)
・「日々が彩る、能楽お稽古体験」公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京 伝統芸能体験活動助成(2024年3月)
法人番号: 9700150108563
© 2013 junseikai